「トイストーリー4」 悲しいよ
面白かった。ボーの性格が冒頭から、前2作までの内なる強さを秘めた女性、という印象から唯の強気な女性に様変わりしているし、ウッディは中盤完全にお荷物のダメ男にされてた。
それでもフォーキーとの関係だったり、ガビーガビーが声をとりもどしたあとの一連の流れは素晴らしいと思った。
おもちゃが新たな世界に飛び出して、自分の中に新しい答えを見つけるのがトイストーリーだと、僕は思っている。
ウッディの決断はボーの活躍やガビーガビーの事、自身の境遇もあって必然的なものであったとも感じるし、大事なシリーズの4作目。どう落ちをつけるかってウッディを旅立たせるのは良い判断だと思う。
でも、大事なシリーズの4作目なのに、大事なシリーズの4作目なのに、みんなとの別れのシーンが、1分やそこらで終わるのはなんで?
ウッディがハムやレックス、ポテトヘッド夫妻にスリンキー、ジェシーにブルズアイにバズ、彼らと過ごした時間を、俺らが彼らと過ごした時間を、そんな簡単にどうして終わらせられるの?
フォーキーが見張りをサボって出てきたからハイ終わり!は実にコミカルでそれらしいとは思うが、それって、ちゃんと段階を踏んでからやるべきだよね。
ボーの事にももっと触れて欲しかったし、みんなにはウッディとの最後の時間をちゃんと噛み締めて欲しかった。
なんなら彼らの別れを、俺らが整理できるくらいの時間を使ってやってほしかった。
初めてトイストーリーを見てから20年は経つけれど、幼少期からずっと一緒だった彼らは、特別でかけがえのない存在だったんだ。
だからこそ、今回のやり方には耐えられなかった。あまりにもあっけなかった。そんな簡単に終わらせていいものじゃないんだよ。僕の中では。
他にも色々言いたい事はあるけれど、あまりにも悲しくて、もう何も言いたくなくなってきた。
とにかく、あんなラストシーンを見せられて、泣かないわけがないじゃないか。
あまりにも、簡単すぎる。20年付き合った友人との別れを、こんなにも簡単に描けるのか?
ありえない。なんでなんだろう。
しかし、これがPixarの答えだ。僕にはそれを受け入れるしか道はない。
今日一日は、あのシーンを思い出して泣き続けるだろう。
今も映画館のトイレの中で、1人泣きながらこんな文を書いているくらいだから。
さようなら、ウッディ。
さようなら。トイストーリー。